未来のホテリエを応援! 武内 悟 先生のおススメ本
ニッポン美食立国論 ―時代はガストロノミーツーリズムー
柏原 光太郎(編) 日刊現代
皆さん、こんにちは。
連日厳しい暑さが続く中、暑中お見舞い申し上げます!
さて、今回のおススメする書籍は、日本の食に関する書籍です。
といっても「日本料理」や「和食」だけを指しているのではなく、日本全国で腕を振るうシェフが提供するフレンチ、イタリアン等の味のレベルも、実は世界でも高い評価を得ているという事実をご存知でしょうか?
特に東京等大都市近郊には、世界中の美味を楽しめるレストランが数多くあり、一方で地方には地域ごとに実に素晴らしい食材と独自食文化があります。
このように日本には世界のどこにも負けない「食」という素晴らしい観光資源があると著者は力説しています。
世界の美食を紹介する「ミシュランガイド」は、日本が世界一の美食の国であることを発見したと唱えましたが、今、その素晴らしさを国内外の「フーディー」と呼ばれる、いわゆる美食家たちが改めて注目しているのです。
彼らは、これまでの食通とはケタが違い、もはやお金持ちの道楽の域を超えているさえ言われています。
美食自体が価値を生むようになった現代で、「フーディー」は食文化興隆のカギを握る存在ともいえるでしょう。
そしてようやくコロナ禍が収束に向かい、インバウンドの復調傾向が著しい今、まさに「フーディー」たちの視線は日本に向いているとしています。
そこで本書では、具体的な食の観光戦略として、大軽井沢経済圏や北陸オーベルジュ構想――等々、点から面のツーリズムへの発想転換で、地方を、そして日本を輝かせるための「美食(ガストロノミー)経済圏」を核にしたユニークな施策を提言しています。
「日本に来訪する外国人旅行客は、日本に何を期待して来るのだろう?」
という視点でしっかりとその実態に目を向けることは、今後のホテルや外食産業が取り組むべき方向性を大いに示唆しているのではないでしょうか?
これもホテリエやF&Bスタッフとしての知るべきトレンドであり、今後は不可欠な視点ではないでしょうか。
先ずは美味しいものを食べながら、日本の観光の在り方を考えるのも一つかもしれませんよ。
学び方はいろいろ。
どうぞ暑さに負けずにこの夏を乗り切ってください!
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