副校長 武内 悟 先生のおススメ本
勝てる民泊 ウィズコロナの一軒家宿
山口由美(著) 新潮社
皆さんこんにちは。
いよいよ夏休みに入りましたが、「おススメ書籍」の第3弾をお届けいたします。
さて、皆さんは
「民泊(みんぱく)」と呼ばれる宿泊施設を利用したことがあるでしょうか?
『勝てる民泊 ウィズコロナの一軒家宿』
「民泊」とは、近年急増した訪日外国人観光客の多様な宿泊ニーズへの対応や、少子高齢化社会を背景に増加している空き家の有効活用といった地域活性化の観点から、住宅(戸建住宅やマンションなどの共同住宅等)の全部又は一部を活用して、旅行者等に宿泊サービスを提供する宿泊業態の一つです。
今回の推薦書籍は、この「民泊」を実際に経営した著者の体験記と言えばそれまで。
実は著者の山口由美氏は、日本のクラッシックホテルの雄である箱根の「富士屋ホテル」の創業家の血筋を持つ旅行ジャーナリストでもあるのです。
国内はもとより世界中のホテルを知る著者が、このコロナ禍において箱根のご実家を一日一組限定の「小さな民泊」として経営する中で得られた経営ノウハウや知見をジャーナリスト視点で存分に書き記した1冊です。
当初は金儲けのビジネスとして「民泊」という言葉にさえ嫌悪感を抱いていた著者が、自らが経営者の立場で体験した状況から、コロナ禍において今までは一括りにされていた民泊ビジネスが一切需要のない(つまり不要)の民泊とコロナ禍だからこそのメリットで集客できる(つまり必要とされる)」民泊に明確に一線が引かれたと指摘しています。
さらに民泊の経営において、LINEなどの情報ツールを使えば予約からチェックイン対応、コメント対応に至るまで遠隔管理ですべてが可能なことに気づき、「
ホスピタリティとは、必ずしも対面しなくとも実践できる」と確信したとも言います。
長らく日本のホテルビジネスの要は、「対面によるもてなし」であると信じられてきたことに対する新たな定説が未曾有の事態の中で明白になった点を炙り出したのはさすがにホテルジャーナリストとしての豊富な著者の知見や視点からたどり着いた「解答」であると言えましょう。
文中ではホテルビジネスで使用されている専門用語もいくつか飛び出しますが、無理なく民泊の仕組みも理解できる書籍です。
夏の箱根をイメージしながら是非一読されてみてはいかがでしょうか?
次回は8月、第4弾をお楽しみに!
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