多様な人に対応するスキルや知識「ユニバーサルマナー検定」を受験
ユニバーサルマナー検定は、高齢者や障害者への基本的な向き合い方やお声がけ方法を学ぶ導入のための講座です。「ユニバーサルマナーとは」「人と人との違いを考える」「どんなことに困っているのか」「代表的なお声がけ方法」など基本的な内容の理解とともに、「多様な方々に向き合い、声をかけられる人になる」を趣旨に取得講座は障害のある当事者講師の方が講義を行い、後半に講義を振り返るグループワークで理解を深めます。
6月1日(土)に行われた昼間部ホテル科1年Fクラス、ブライダル科1年Dクラスの学生を対象とした講義は、ユニバーサルマナー検定を主催する一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会講師、ユニバーサルマナーの普及に務める株式会社ミライロ講師の田中利樹様が行いました。田中様は生まれつき視神経に腫瘍があり、右目の視力がまったくありません。幼少期から「視覚障害があるからこそ、できることはたくさんある」という思いを持ち、さまざまなスポーツやボランティア活動に挑戦されてきました。今回の講座では、ご自身のご経験を踏まえて「ユニバーサルマナーの必要性」「バリアフリーとユニバーサルデザイン」などの基本的な内容から、「人と人との違いは何か」を軸に多様な人々との向かい合い方を考える演習を行いました。
人と人との違いを考えるにあたり、”左利き”の事例から、不便や不自由を感じることは持つものではなく、いかに環境が障害になるのか、”障害は人ではなく環境にある”という考え方を示し、コミュニケーションに寄り添う姿勢が重要であることを学生らに紹介しました。
ホテルやブライダル業界での活躍をめざす学生にとって、活躍の場所であるホテル、結婚式場、レストランなどは「多様な方々に向き合い、声をかけられる人になる」機会が多いことでしょう。多様性と向き合うために、私たちに求められるのは「さりげない配慮」や「過剰にならいないための選択肢の提供と積極的な声がけ」。
田中様は、相手の「できる」「できない」ではなく、自分自身に何ができるのか聞く姿勢、「私にお手伝いできることはありますか? 」といった声がけと聞く姿勢、そして多様な人と向き合うために「100点満点をめざすのではなく、歩み寄る」、「悩んだときは迷わず素直に行動する!」と伝えていました。
講座を受講した学生からは「将来ホテルで働く際には今日学んだことを活かせるように頑張りたい」「障害者や高齢者への配慮の少なさに気づきました。考え方や行動を見直して今日の講義を活かしたい」「検定を受けて、様々な人のそれぞれの目線に立って考えることができるようにサービスする際に心がけたい」などの感想を聞くことができました。
本校では、ホテル・ブライダル業界で活かすことができる資格の取得のための支援を行っており、2016年度より学生全員がユニバーサルマナー検定3級を取得しています。なお、その検定試験料は学費に含まれています。
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