披露宴の料理をおいしく、楽しく召し上がっていただくには、それなりの演出も必要です。なかでも食卓のセッティングは、料理の見た目ばかりか、披露宴全体の雰囲気まで左右しかねない大事なポイントです。華やかな食卓を美しく演出する仕事です。
同じ料理をお出しするにしても、食器やテーブルクロスが違うだけで全く印象が変わります。ましてや披露宴の食卓を飾るとなれば、その披露宴自体の印象を決めてしまうことにもなりかねません。そこでテーブルウェアや小物を選び、セッティングのプランをたて、実行することがテーブルコーディネーターの仕事です。
セッティングの基本的な要素としては、テーブルクロス、テーブルマット、ナプキンなどのクロス類があります。クロスは席に着くと最初に目にはいるアイテムですので、素材と色選びがテーブルの印象を決める重要なポイントとなります。二つ目の要素はテーブルウェアです。食器、ナイフ、フォーク、スプーン、グラスなどがあり、これらも料理を引き立てる主要なアイテムです。ほかにもキャンドルや装花などの小物類も披露宴の雰囲気を盛りたてるわき役としてはずすことができません。テーブルコーディネーターはこれらの要素をうまく組み合わせ、最高の空間をつくりだします。
もちろんセンスだけで出来る仕事ではありません。テーブルウェア、料理、色彩、インテリア、花、食文化、マナーなどさまざまな専門的知識が必要です。
テーブルコーディネーターは全体的なバランス感覚が必要とされるため、広い視点でものをとらえることができる人に向く仕事です。もちろん、色彩や食器選びなどセンスや提案力も要求されます。料理や食器、花、インテリアなどが好きで、これらについて勉強することが苦にならない人が向いています。
いくら素敵なテーブルウェアをセッティングしたとしても、それらは決して主役ではありません。料理や会場の雰囲気とぴったりあって初めて価値がでるのです。テーブルクロス、食器、装花などが会場全体と調和すると、そこにはテーブルに着く人にとって居心地のよい空間が生まれます。そんな空間を演出することがテーブルコーディネーターの醍醐味です。
テーブルコーディネーターはテーブルウェアのことだけを知っていれば務まるという職業ではありません。食器、料理、マナーなど幅広い知識が要求されます。新郎・新婦のご要望を読み取る力や全体を見渡すバランス感覚も必要です。もちろん、センスも磨かなければなりませんし、流行にも敏感でなければいけません。勉強と努力が必要な職業と言えるでしょう。
ホテルやレストランなどの会場セッティングはもとより、テレビや雑誌用の撮影演出、店舗でのディスプレイ等、仕事場はいろいろとあります。今後は外食産業からのニーズも高まってくると考えられます。幅広い知識とセンスが要求される専門的な職業のため、実力次第で活躍の場が広がります。
美しいテーブルウェアや雑貨に囲まれて仕事ができる憧れの職業です。テーブルコーディネーターは幅広い知識を必要とします。日本ホテルスクールでは、「テーブルコーディネート」、「フラワーアレンジメント」、「カラーコーディネート」などのブライダル専門知識を含め多彩な授業を展開しています。ブライダルのプロになるためにしっかりバックアップしていきます。
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