正しい運動方法を教示する専門家。だから、理論の勉強もしっかりと。
世の中、老いも若きも健康ブーム。食事にだけ気をくばっても、適度な運動をしなければ、本来の健康は維持できない。ところが、必要とする運動量や、どこを鍛えるかといったメニューは、人によって異なる。そこで、インストラクターが登場。「あなたの場合はこういうトレーニングメニューが良いですよ」と、アドバイスする。
フィットネスクラブには、いろいろなトレーニング機器が置いてある。ランニング・マシーンにサイクリング・マシーン、筋力を鍛える重たいバーベルや、お尻と太ももをキュッとさせるマシーンなどなど......。なかには、どう使えばいいか見当がつかないものもある。もし、使い方を間違えて、怪我でもされたのでは一大事。
というわけで、お助けマン(ウーマン)のインストラクターが常駐している。インストラクターは、マシーンの使い方を教えるだけでなく、その人の体調、あるい目的に応じて、どんな運動メニューが最適かを考え、アドバイスするのだ。
ホテルのスタッフではなく、ホテルと提携したスポーツジムから派遣される場合が多い。個人でホテルと専属契約を結んでいるインストラクターもいる。いずれにしても、かなり"専門家"的な仕事ではある。
身体を動かすのが好き、というだけでは良いインストラクターにはなれない。なぜなら、基本的には対人関係の中で成り立つ"接客業"でもあるからだ。人と接すること、人に教えることが好きで、上手じゃなければ、長くは続かない。それに、人間の身体の仕組みをよく知っている人ほど、利用者へのアドバイスも的確なものになる。要するに、肉体派であるだけでは駄目なのだね。