運動神経よりも、ソフトな心が大切。快適エクササイズを実践します。
コンシェルジュはロビースペースにいて、ホテルゲストのためにいろいろと便宜をはかってくれる人だが、フィットネスクラブにも同じ役割のスタッフがいる。平たく言えば、フィットネスクラブの受付けなのだけれど、あなたの家の最寄駅前にあるスポーツクラブあたりを想像してもらっては困る。何といっても、ここはホテルなのだから。
外資系や外国人客の比率が高い高級ホテルでは、館内にたいていフィットネスクラブがある。通常は会員制で、町中のスポーツクラブより高い会費を取っているので、利用する人は限られる。ただし、ホテルの宿泊客なら、会員でなくても利用することが可能だ。
利用者が最初に訪れる場所が受付け。そこでコンシェルジュは、入会を考えている人や初めてここを訪れた人のために、施設の案内をしたり、利用方法を説明したりといった業務を担当する。会員に対する季節ごとの挨拶状や、入会キャンペーン情報などを送付するのもコンシェルジェの仕事だ。つまり、広報・宣伝の役割も果たしている。
身体を動かし、リフレッシュするのが目的のスペースだからといって、マッチョな体育会系の人がこの仕事に向いているというものでもない。むしろ必要なのは、丁寧な言葉づかい、やさしい心配り、つまり、目には見えないソフト面のサービスだ。
ホテルという場所柄、会員の中には、ステータスを感じている人も少なくない。元気で明るい笑顔は大切だが、町のスポーツクラブと似たり寄ったりの感じでは、ホテル内フィットネスクラブの意味がない。ホテルならではの高級感は、コンシェルジュの人柄と接客の良し悪しにかかっている。
お客様によって目的が違うから、ご要望をキャッチして一番いいご案内をすることのむずかしさを日々学んでいます。「自分自身の美や健康にも敏感になりました」