宿泊の仕事には、様々な職種があります。ホテルにチェックインする時には、フロントデスクのスタッフが対応。荷物などを運ぶベルや、ホテルの現場では、あらゆる役割を持った人たちが働いています。
フロントはホテルの中で最も"華"のある部門。女性スタッフも男性スタッフも、見るからにキリッとして仕事ができそう。それでいて応対の物腰や言葉づかいはあくまでソフト。なんかこう、いかにも「ホテルで仕事してます」って感じじゃない?
フロントオフィスのなかでも、宿泊予約(リザベーション)はお客さまと最初にコミュニケーションをもつ業務。それだけに、ホテル全体のイメージを左右するといっても大げさじゃない。いろいろなルートで入ってくる予約を、正確・迅速に処理するのはもちろん、お客さまに対するキメ細かな心くばり、ホスピタリティ・マインドも必要とされる。
いくらファクスやEメールが普及しても、通信手段の主役はやっぱり電話。ホテルビジネスでも、電話がなければ仕事にならない。そこに、テレフォン・オペレーターという役割の重要さがある。単なる電話交換手、なんて思ってはいけない。声と話し方だけでホテルのイメージを代表する、けっこうキビシイ世界なのだ。
人の行き来が激しいフロントやロビー。その真っ只中でのベル業務はホテルマン修業の第一ステップ。現場だから体験できる面白さ。
タクシーでホテルの正面玄関に着くと、立派な制服に身を包み、背筋をピンと伸ばしたスタッフがドアを開けて出迎えてくれる。なんだかすっかり、自分が偉くなったみたい―。 このスタッフをドアマンという。全スタッフの中で最初にゲストと接する、大事な役目。ホテルの第一印象はドアマンで決まってしまう。
いつも控えめで、目立たず、スポットライトを浴びることのない裏方の仕事。でも、このハウスキーピング部門のスタッフが、施設・サービスすべてを含めたホテル業の屋台骨を、しっかりと支えていることは忘れちゃいけないよ。快適なホテルライフを演出する"陰の実力者"なんて、けっこう魅力的じゃない?
コンシェルジュ。あまり聞き慣れない単語かもしれないね。もともとフランス語で、「門番」とか「管理人」を意味するが、今ではすっかりホテル用語。フロント周辺に常駐して、ホテルゲストのいろいろなリクエストに応える"何でも相談係"のような専門職を指す。アメリカ系のホテルでは、アシスタントマネジャーという。
バトラーを日本語に訳すと「執事」。ちょっと古めかしくて、聞き慣れない言葉かもしれない。それもそのはず。特別なゲストの世話を、個人的に提供するのがバトラーサービスで、どこのホテルでもやっているサービスではないからだ。むしろバトラーがいるホテルは少数派で、老舗のクラシックホテルなどに限られる。
自宅や会社にいるのと違って、旅行中(ホテル滞在中)は不便が付きもの。でも、良いホテルほど、その不便を減らしてくれる。とりわけ、ビジネスマンにとって不便なのは、仕事に必要な機器とアシスタントが身近に存在しないことだ。それを助けるのがビジネスセンター、そしてビジネスセンター・レセプションというわけ。
コンシェルジュはロビースペースにいて、ホテルゲストのためにいろいろと便宜をはかってくれる人だが、フィットネスクラブにも同じ役割のスタッフがいる。平たく言えば、フィットネスクラブの受付けなのだけれど、あなたの家の最寄駅前にあるスポーツクラブあたりを想像してもらっては困る。何といっても、ここはホテルなのだから。
世の中、老いも若きも健康ブーム。食事にだけ気をくばっても、適度な運動をしなければ、本来の健康は維持できない。ところが、必要とする運動量や、どこを鍛えるかといったメニューは、人によって異なる。そこで、インストラクターが登場。「あなたの場合はこういうトレーニングメニューが良いですよ」と、アドバイスする。
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