ホテル&ブライダル仕事ガイド

ブライダルの仕事介添人

花嫁・花婿をやさしく見守りお世話するアドバイザー

晴れのウエディングセレモニーを前に新郎新婦は、ブライダルアドバイザーとの間で、進行スケジュールを打ち合わせておく。でも、当日はすっかり舞い上がってしまって、打ち合わせの内容を忘れがちなもの。それに、身動きしづらい衣裳を着ているから、不便なことこのうえない。で、介添人が両名をしっかりフォローする。

どんな仕事?

婚礼は(原則的に)一生に一度だけのこと。誰だって不慣れに決まっている。そこで、式次第に精通したプロのお世話が、どうしたって必要になる。とくに花嫁は、文金高島田に打ち掛け、あるいは裾の長いウエディングドレスといった出で立ちだから、お世話係として介添人の役目はとても大切なのだ。
花嫁が歩くときにドレスの裾を持ってあげたり、手を引いて案内したり。また、和装で着崩れなどがあれば手早く直し、感激の涙を流すような場面ではさりげなくハンカチを差し出す。
ケーキカットとか、お色直しで立ち上がるタイミングとか、そういうことを小声で教えてあげるのも介添人の役目。ちょっと、歌舞伎の黒子さんみたいな感じだね。


花嫁・花婿だけでなく、両家の親族のお世話を担当する介添人も必要。受付から式場まで案内する、記念写真撮影の場所へ誘導する、控え室での待ち時間に桜湯でもてなす、といったことの一切が介添人によって、スムーズに行われなくてはいけない。


新郎・新婦がホテルに着いてから、披露宴を終え、無事に玄関を出るまで、あるときはぴったりと付き添い、あるときは目立たぬ場所から見守る。これは簡単なようで、とても細やかな気配りの要る難しい仕事じゃないだろうか。人生経験の豊富なベテランの介添人さんが多いのは、うなづけるような気がする。

やりがい・面白さ

結婚式の当日、新郎新婦にホテルで最初に「おめでとうございます」とお祝いの言葉をかけるのは介添人さん。二人のいかにも幸福いっぱいの表情と出会うのは、「何度体験しても嬉しい」とベテランの介添人さんは言う。おめでたいイベントに関わる仕事ならではの喜びだ。

結婚の誓いに感動し、両親への花束贈呈に涙する花嫁の姿を見ていると、いつもながらの仕事とはいえ、晴れやかな気分になってくる。こういうのを、役得っていうのかな。

難易度・大変さ

介添人がボーッとしていたら、どうなるだろう。それこそ、いろんなトラブルが起きてしまうに違いない。まさかウエディングドレスの裾を踏んづけるなんてことはないだろうけれど、気を付けていないと花嫁がうっかりワイングラスを倒して、せっかくのドレスが台無しとか、そういう事態は考えられる。

花嫁・花婿の一挙手一投足を見ていて、しっかりアドバイスを与えるのが介添人の務め。気配りができないボンヤリ人間では、最初から失格だ。“一生に一度”のウエディングセレモニーに、うっかりミスは許されないのだから。

将来性

介添人役を務めるのはたいてい、婚礼サービスの経験が豊富な年配の女性。控えめな態度と細心の心づかいが必要だから、若い人にはちょっと難しい。それに、花嫁さんより年齢が若いというのでは、やっぱりマズイのかな?

宴会・婚礼サービスの経験をいろいろと積んで、式次第をはじめ細かなノウハウを覚えれば、一生続けられる息の長い仕事といえるかもしれない。

ホテル&ブライダル仕事ガイドに戻る

ホテルマンになる条件とは

日本ホテルスクール公式サイト