ブッチャー
調理の仕事
宴会用もレストラン用も、ホテルの厨房で使う食肉すべての下処理を一手に引き受けている。ただし、解体作業と骨を外すところまでは、卸しの食肉業者さんがやってくれる。業者さんからロースの塊とか、ヒレの塊が届くので、いらない脂や筋を取り除いて肉の掃除をした後、調理に合わせてカットするのがブッチャーのおもな仕事。
たとえばメインダイニングから「今日のランチは1枚50gの豚肉を2枚付けにするので、それを200人前」とのオーダー。するとブッチャーは豚肉50g分を400枚カットするといった具合。ハンバーグやパテ、ソーセージなど加工肉食品の仕込みも、ブッチャーの仕事に入る。どんな肉がどのくらい必要かを計算して、発注もする。
最初は指示どおりにカットしているだけでも、やっているうちに肉の特性を覚えられる。これは調理を志す人にとっては、とても勉強になる。良質な肉を見分ける目も養われていく。
肉の処理に明け暮れるのだから、想像しただけでも大変な作業。とくに宴会の多い日は、くたくたに疲れる。