オーダーテイカー
宴会・料飲の仕事
夜遅くホテルに着いたとき、疲れはててホテルに戻り、わざわざ食事のために外出する元気がないとき、朝食をレストランで取るのが億劫なとき、夜中に空腹でたまらなくなったとき、等々......。ルームサービスを頼みたくなる。
オーダーテイカーは、そんなリクエストに応えて館内電話で注文を受け、それを伝票に記入して厨房へ回し、出来上がったら客室まで運ぶ。そして、料理や飲み物を載せたテーブルワゴンを、お客さまの希望の場所にセットする。レストランなら何人ものスタッフで手分けしているようなことだが、オーダーテイカーは1人で何役もこなす。
最も忙しいのは朝食時。起きてすぐに身支度を整えるのは嫌とか、シャワーを浴びてバスローブ姿でゆっくりしたいとか、そういうお客さまがけっこう多いからだ。
失敗が多いのはオーダーの聞き間違い。だから、注文を受けた後は必ず料理名を復唱し、確認しなければならない。ステーキの注文を受けた場合は焼き具合、卵料理ならサニーサイドアップとかスクランブルとかの調理法、サラダならドレッシングの種類などを確かめるのが常識。経験が浅いうちは、この確認を意外と忘れがちで、厨房から怒られたりする。