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バーテンダー

宴会・料飲の仕事


バーテンダー

“カクテルの鉄人”なんて、呼ばれてみたいよね。

「バーテンさん」なんて軽々しく呼んでほしくない。各種のカクテルはもちろん、ウイスキーの水割りだって、バーテンダーの"腕"ひとつで味わいが全然違ってくるのだから。まあ、そこまで"腕"を上げるには、かなりのトレーニングが必要なわけだけれど。

どんな仕事?

格式あるホテルには格調高いバーがあり、一流のバーテンダーがいる。いや、逆かな?
粋なベストやブラックタキシード、蝶ネクタイ。背筋をピンと伸ばしてシェーカーを振る。よく冷えたグラスにカクテルを注ぐ。おつまみの小皿をさりげなく前へ。そして、微笑みながら、お客さまと二言、三言の会話......。こんなイメージを「素敵な仕事だな」と思うなら、あなたはバーテンダーの素質あり。もちろん、女性もOKだ。


バーテンダーの仕事でいちばん大切なのは、飲み物を上手に作ること。料理のプロがいるのと同じように、飲み物づくりのプロフェッショナルがバーテンダーというわけ。当然、自分の作ったカクテルなどをほめてもらえるのが、最高にうれしい。
トップクラスのバーテンダーになると、何百種類ものカクテルの作り方が、すべて頭の中に入っている。いわゆるレパートリーだね。作り方を説明したレシピなんて、ぜったいに見ない。それに、自分のオリジナルカクテルなんかも、しっかり持っている。


そして、鮮やかなシェーカーさばき。適当に目分量でリキュールなんかを調合しているみたいでも、シェーカーからカクテルグラスに注いでみると、一滴の余りもなく分量ぴったり。つまり、シェーカーの中に入れた氷が、シェーカーを振ることによってどれだけ溶けて、どれだけの量になるのか、ちゃんと計算されているわけ。まるで"カクテルの鉄人"。ここまで高度な仕事ができれば、気持ちいいだろうなあ。

こんな人向き

何やかやと工夫するのが好き、というタイプの人。オリジナリティ豊かなカクテルは、そんな探求心から生まれる。そして、接客業に共通する「人好き」「話好き」。といっても、ノリが良すぎるのは、ホテルのバーという空間にはふさわしくない。


難易度・大変さ

まずはテクニック。酒類に関する知識と、それを実際に生かす技術を身につけるためには、相当な勉強と訓練が必要だ。わかりやすく言えば、コックさんの修業と同じ。

ただ、大きく違うのは、バーテンダーが「接客」をともなう仕事であるという点。飲み物づくりのテクニックだけでなく、会話でもお客さまを楽しませることができなくてはいけない。だから、新聞は必読、週刊誌も必読、テレビは必見。話題のないバーテンダーは、バーテンダーとはいえない。


将来性

その道一筋、現場でシェーカーを振り続けるのは素敵だが、ホテルの料飲部門のマネジャーなど管理職への道も開けている。この場合、バーウェイター→バーテンダー→チーフバーテンダー→バーマネジャー→料飲マネジャーとステップアップしていく。

超一流バーテンダーとして名を成したいのなら、全国規模の技能大会や洋酒メーカー主催の創作カクテルコンクールなどに挑戦。やがて世界大会へ出場、という夢だって描ける。


ミニ知識

カクテルとは、難しく言うと「洋酒を中心にした複数の酒、果汁、薬味などを混ぜ合わせて作る酒の総称」。シェーカーを振る動作が派手なので、それだけをカクテルと誤解しがちだけれど、実はいろいろな作り方がある。

シェーカーで作るのが「シェーク」で、マルガリータ、ブルーハワイ、ギムレットなどが代表例。ミキシンググラスと呼ばれる容器で作るのは「ステア」で、マティーニはとくによく知られている。グラスで直接作る「ビルド」には、ソルティードッグ、ジンフィズなどがある。ほかに、ミキサーで作るのを「ブレンド」、パーティのときなどに大きなボールで作るのを「パンチボール」という。


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活躍中の先輩

橋本 忍さん
ハイアット リージェンシー 京都
バーテンダー
橋本 忍さん (2003年卒業/神奈川県立逗葉高校出身)

バーテンダーの魅力は、カウンター越しにお客様と接し、自分で作ったカクテルを自分でサービスし、会話も交わすこと。すべてを兼ねそびえた究極のサービスマンだと思います。自分を高めるため日々勉強です。


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