グリーター・グリートレス
宴会・料飲の仕事
レストランの入口近くにいて、お客さまが見えたら「いらっしゃいませ」とあいさつし、人数などを聞いて、席まで案内する。つまり、ウェイター/ウェイトレスに橋渡しをするまでの一連の流れを受け持つのが、グリーター/グリートレスの仕事というわけ。
とくに気をつけなければいけないのは、常連のお客さまへの対応。それなりのあいさつの仕方があるし、お気に入りの席が決まっていたりもするので、そこに通せるような配慮も必要だ。予約なしの突然の来訪でも、眺めの良い席や、落ち着く奥の席などに座ってもらうようにする。もちろん、お客さまは基本的にすべて平等だから、初めての場合でもしっかり要望を聞いて、できる限り応えて差し上げる気づかいはほしい。
いわゆる出迎えだけでなく、こうした席のコントロールも、普通はグリーター/グリートレスに任されている。予約がたくさん入っているとき、あるいは混雑しているとき、上手に席をコントロールして、なるべく大勢のお客様に食事を楽しんでもらえるようにするのは、けっこう勘どころの要る難しい仕事だ。
ちなみに、この職種をレセプション、またはレセプショニストと呼ぶ場合もある。ただ、専任の担当者を置いているところは意外と少なく、スタッフが持ち回りで当たっているケースがふつう。本来は、その程度で済ませられるような、お手軽な仕事ではないのだけれど......。
日本のレストランでは、サービスに当たっているスタッフより、調理スタッフに人気が集まるケースの方が多い。でも、良いサービスがあってこそ、食事は楽しくなることを忘れてはいけない。その意味で、グリーター/グリートレスの役割はとても大切。そして、やりがいがある。
何ごとにつけても“さじ加減”というものがある。サービスも例外ではなく、過剰なサービスはかえってマイナス。お客さまによっては、それを「うっとうしい」と感じる場合もあるだろう。逆に控えめにしすぎると、「素っ気ない!
これはグリーター/グリートレスに限ったことではなく、接客サービスの仕事に共通のテーマだけれど、それにしても難しい!
レストラン レセプショニスト
井戸 裕子さん (2003年卒業/八千代松陰高校(千葉)出身)
お客様のお予約からご来店までのプロセスを取り持ちます。ホテルのレストランは結納や重要なビジネスの場としても利用されるため、事前の細かい気づかいや準備がどれだけできるかが勝負です。