ホテリエが使う敬語
おもてなしの最高峰であるホテル。
お客様も、ホテリエは正しい敬語を使っていると期待しているはず。
正しく品のある敬語を使用することで、お客様のホテルに対する評価はぐっと上がります。
ホテルのシーン別によく使われる不適切な敬語の使い方と共に正しい敬語を見ていきましょう。
シーン別に間違えやすい表現を見てみましょう
注意すべき敬語
1. 謙譲語と尊敬語を正しく使い分ける
「言う」を表す場合でも、自身の行動をへりくだり「申し上げる」、相手の行動を敬い「おっしゃる」と使い分けが必要です。
紛らわしい表現もありますので、尊敬語と謙譲語を一つずつ覚えて、使いこなしましょう。
2. マニュアル敬語を使わない
コンビニやファミレスなどでよく耳にするマニュアル敬語。
「一万円からでよろしかったでしょうか」「食券を買っていただくカタチになっております」等は典型的なマニュアル敬語であり、正しい敬語ではありません。
広く使われているため正しい敬語と勘違いして使っている場合がありますが、マニュアル敬語に敏感なお客様も多いため、一度確認した方がよいでしょう。
3. クッション言葉を使用する
正確には敬語ではありませんが、お客様の心情に配慮したクッション言葉が必要です。
「恐れ入りますが」「差し支えなければ」「あいにく」等、適切なクッション言葉を挟むことにより正しい敬語はより心地よく聞こえます。
大切なことは?
最も大切なことは、お客様を思うホスピタリティの気持ち
ここでは具体的な敬語の使い方を紹介していますが、実際の接客場面では相手や場面に応じて使い分けをするため、あまりとらわれすぎることもよくありません。
「正しい敬語=お客様に快く受け入れられる敬語」も時代と共に変化します。
先に誤った表現として紹介している「とんでもございません」も広辞苑<第六版>以降では「利用される」とあります。
また、二重敬語も丁寧な表現だと感じやすいことから敢えて使用するホテリエもいます。
正しい敬語を学ぶことはとても重要ですが、お客様に気持ちよく過ごしていただきたいという気持ちがより大切です。
先輩の声
専門学校日本ホテルスクール
第26回弁論大会 優秀賞 我妻京香さん
「この敬語の使い方、どこかおかしいかもしれない」そう気づいていながらも、丁寧だし、伝わるからいいやとおざなりになってしまっていた。
「このままじゃだめだ」と強く思うようになりました。
(論題「ホテリエが使う敬語」より)